ロングリスト
ろんぐりすと
ロングリストとは、候補となる相手先を幅広く列挙した一覧をいいます。医院の承継では、絞り込みを行う前の段階で、承継の相手になり得る人や法人をできる限り多く書き出した資料にあたります。ここから条件に合う相手を選んでいく流れになるため、承継の入口となる作業です。
医院の承継でロングリストを作る意味は、他業種以上に大きなものがあります。医療法により診療所の開設者は原則として医師である必要があり、医療法人の理事長も原則として医師が務めます。そのため候補は開業を考えている医師か既存の医療法人に限られ、母集団が構造的に小さくなります。限られた母集団の中から条件に合う相手を見つけるには、まず候補を漏れなく洗い出す必要があります。最初の段階で範囲を狭めてしまうと、そのまま相手が見つからずに終わることになります。
候補として書き出す対象は、いくつかの層に分けて考えます。まず院内です。勤務している医師、非常勤で来ている医師の中に、承継の意思を持つ人がいないかを確認します。院内承継であれば患者さんもスタッフも顔を知っているため、承継後の離脱リスクが小さく、引継ぎ期間も短くて済みます。次に親族です。医師となっている子や親族に意思があるかを確かめます。
外部に広げる場合の候補としては、開業を考えている勤務医が中心になります。近隣の病院に勤務する医師、大学の医局に所属する医師、同じ診療科の学会や研究会で面識のある医師などです。同じ診療科であることは重要な条件で、標榜科目が異なれば患者基盤を引き継げません。
法人を候補に含める場合は、同じ診療圏や近隣で医院を運営している医療法人、複数の医療機関を展開しているグループ、診療科の拡大や地域の強化を検討している法人が対象になります。法人が買い手であれば資金力に余裕がある場合が多く、また運営の仕組みを持っているため、院長が担っていた事務作業を吸収できるという利点があります。
情報源としては、地域の医師会、大学の医局、同じ診療科の学会や研究会でのつながり、取引のある医薬品卸や医療機器メーカーの担当者、顧問の税理士、金融機関の担当者などが挙げられます。承継の仲介業者やアドバイザーに依頼すれば、その事業者が持つ候補先の情報も加わります。医院承継のマッチングサイトを利用すれば、開業を検討している医師の登録情報にアクセスできる場合もあります。
作成にあたって注意すべきなのが、情報管理です。ロングリストは候補を幅広く書き出す資料であるため、この段階でどこまで具体的な情報を持たせるかを考える必要があります。この一覧そのものが外部に出れば、医院が承継を検討していることが広く伝わってしまいます。医院名を伏せた概要資料を誰に渡したかという記録と併せて、慎重に管理します。
また、リストに載せることと接触することは別の作業です。書き出した候補すべてに声をかければ、承継の検討が地域に伝わる可能性が高まります。患者さんやスタッフの耳に入れば、通院の中断や離職につながります。そのため実務では、リストを作った後に優先順位をつけ、絞り込んだ相手から順に接触していく形が取られます。この絞り込みを経た一覧がショートリストにあたります。
除外すべき相手を意識しておくことも重要です。近隣で同じ診療科を営む競合については、承継の意思があるという情報自体が競争上の材料になり得ます。検討する気がないまま情報だけを得ようとする相手を、あらかじめ想定しておく必要があります。
ロングリストは、選択肢の幅を確保するための作業です。院内から始めて段階的に外へ広げるという順序で、漏れなく書き出しておくことが、結果として良い相手に出会う確率を高めます。医療分野の承継に慣れた専門家と一緒に、候補の範囲を検討することをおすすめします。
医院の承継でロングリストを作る意味は、他業種以上に大きなものがあります。医療法により診療所の開設者は原則として医師である必要があり、医療法人の理事長も原則として医師が務めます。そのため候補は開業を考えている医師か既存の医療法人に限られ、母集団が構造的に小さくなります。限られた母集団の中から条件に合う相手を見つけるには、まず候補を漏れなく洗い出す必要があります。最初の段階で範囲を狭めてしまうと、そのまま相手が見つからずに終わることになります。
候補として書き出す対象は、いくつかの層に分けて考えます。まず院内です。勤務している医師、非常勤で来ている医師の中に、承継の意思を持つ人がいないかを確認します。院内承継であれば患者さんもスタッフも顔を知っているため、承継後の離脱リスクが小さく、引継ぎ期間も短くて済みます。次に親族です。医師となっている子や親族に意思があるかを確かめます。
外部に広げる場合の候補としては、開業を考えている勤務医が中心になります。近隣の病院に勤務する医師、大学の医局に所属する医師、同じ診療科の学会や研究会で面識のある医師などです。同じ診療科であることは重要な条件で、標榜科目が異なれば患者基盤を引き継げません。
法人を候補に含める場合は、同じ診療圏や近隣で医院を運営している医療法人、複数の医療機関を展開しているグループ、診療科の拡大や地域の強化を検討している法人が対象になります。法人が買い手であれば資金力に余裕がある場合が多く、また運営の仕組みを持っているため、院長が担っていた事務作業を吸収できるという利点があります。
情報源としては、地域の医師会、大学の医局、同じ診療科の学会や研究会でのつながり、取引のある医薬品卸や医療機器メーカーの担当者、顧問の税理士、金融機関の担当者などが挙げられます。承継の仲介業者やアドバイザーに依頼すれば、その事業者が持つ候補先の情報も加わります。医院承継のマッチングサイトを利用すれば、開業を検討している医師の登録情報にアクセスできる場合もあります。
作成にあたって注意すべきなのが、情報管理です。ロングリストは候補を幅広く書き出す資料であるため、この段階でどこまで具体的な情報を持たせるかを考える必要があります。この一覧そのものが外部に出れば、医院が承継を検討していることが広く伝わってしまいます。医院名を伏せた概要資料を誰に渡したかという記録と併せて、慎重に管理します。
また、リストに載せることと接触することは別の作業です。書き出した候補すべてに声をかければ、承継の検討が地域に伝わる可能性が高まります。患者さんやスタッフの耳に入れば、通院の中断や離職につながります。そのため実務では、リストを作った後に優先順位をつけ、絞り込んだ相手から順に接触していく形が取られます。この絞り込みを経た一覧がショートリストにあたります。
除外すべき相手を意識しておくことも重要です。近隣で同じ診療科を営む競合については、承継の意思があるという情報自体が競争上の材料になり得ます。検討する気がないまま情報だけを得ようとする相手を、あらかじめ想定しておく必要があります。
ロングリストは、選択肢の幅を確保するための作業です。院内から始めて段階的に外へ広げるという順序で、漏れなく書き出しておくことが、結果として良い相手に出会う確率を高めます。医療分野の承継に慣れた専門家と一緒に、候補の範囲を検討することをおすすめします。