ファンド
ふぁんど
ファンドとは、投資家から集めた資金をまとめて運用し、企業や事業への投資を行う仕組みや組織の総称です。運用を担う会社が投資の判断を行い、得られた収益を投資家に分配します。M&Aの場面では買い手として登場することがあり、投資による収益を目的とするファイナンシャル・バイヤーの代表例として位置づけられます。
ファンドには複数の型があります。成熟した企業の経営に関与して価値を高めるバイアウトファンド、創業期の企業に出資するベンチャーキャピタル、事業の再生を担う再生ファンド、不動産を対象とするファンドなどです。それぞれ投資の対象と関与の仕方が異なりますが、共通しているのは、一定期間で投資を回収して利益を確定させるという前提です。運用の期間は数年から十年程度で設定されることが多く、その期間内に売却や上場といった出口を実現することを目指します。
医療の領域にファンドが直接関与することには、制度上の制約があります。医療法人は非営利法人であり、営利を目的として設立することができず、剰余金の配当も禁止されています。利益を配当として受け取る仕組みがないため、投資による収益を得るという構図が成り立ちません。加えて、医療法により診療所の開設者は原則として医師である必要があり、医療法人の理事長も原則として医師が務めます。医療法人の社員についても自然人であることが基本とされています。
そのため、実際の関与は間接的な形になります。代表的なのは、医療機関の周辺業務を担うMS法人への出資です。医療の提供そのものは医療法人が担い、不動産の賃貸、医療機器のリース、事務の受託といった業務をMS法人が担う構造にすることで、その法人を通じた収益が生まれます。ほかに、医療機関向けのサービスを提供する事業会社への投資、介護や高齢者向け住宅の事業への投資、医療機器や医薬品に関わる企業への投資といった形もあります。
規模の大きい医療機関の再生の場面では、より踏み込んだ関与が見られることもあります。経営が悪化した病院に対して、資金の提供と経営支援を組み合わせて立て直しを図るという形です。この場合も、医療法人の運営は医師が担い、ファンド側は財務や運営の助言と資金の供給という役割にとどまります。
クリニック一施設の承継において、ファンドが買い手となることは現実的にはほとんどありません。規模が小さく、収益も院長個人の診療能力に左右されるため、投資の対象として成り立ちにくいからです。医院の承継で実際に相手となるのは、開業を考えている勤務医か、既存の医療法人がほとんどを占めます。
一方で、この言葉が医院の承継の場面で聞かれることはあります。仲介業者から「法人の買い手」という説明を受けた際に、その実体が医療法人なのか、事業会社なのか、投資を目的とする主体なのかを確認する必要があります。譲渡側としては、承継後に医院がどう運営されるのか、患者さんとスタッフの継続性が保たれるのかを判断するために、相手の性質を把握しておくべきです。
投資を目的とする主体が関与する場合、留意すべき点があります。投資期間の終わりに再び売却される可能性があるため、承継した後に運営者が再び変わることになります。患者さんにとっては主治医が二度変わることを意味し、スタッフにとっては雇用の環境が再び変わることを意味します。診療方針や地域への責任といった定性的な要素が、事業を継続する買い手ほど重視されない傾向もあります。
医院の承継においては、相手が誰であるかによって提示される条件と承継後の姿が大きく変わります。相手の属性と、その背後にある資金の性質を確認したうえで判断することをおすすめします。仲介業者に任せきりにせず、疑問があれば率直に尋ねておくべき点です。
ファンドには複数の型があります。成熟した企業の経営に関与して価値を高めるバイアウトファンド、創業期の企業に出資するベンチャーキャピタル、事業の再生を担う再生ファンド、不動産を対象とするファンドなどです。それぞれ投資の対象と関与の仕方が異なりますが、共通しているのは、一定期間で投資を回収して利益を確定させるという前提です。運用の期間は数年から十年程度で設定されることが多く、その期間内に売却や上場といった出口を実現することを目指します。
医療の領域にファンドが直接関与することには、制度上の制約があります。医療法人は非営利法人であり、営利を目的として設立することができず、剰余金の配当も禁止されています。利益を配当として受け取る仕組みがないため、投資による収益を得るという構図が成り立ちません。加えて、医療法により診療所の開設者は原則として医師である必要があり、医療法人の理事長も原則として医師が務めます。医療法人の社員についても自然人であることが基本とされています。
そのため、実際の関与は間接的な形になります。代表的なのは、医療機関の周辺業務を担うMS法人への出資です。医療の提供そのものは医療法人が担い、不動産の賃貸、医療機器のリース、事務の受託といった業務をMS法人が担う構造にすることで、その法人を通じた収益が生まれます。ほかに、医療機関向けのサービスを提供する事業会社への投資、介護や高齢者向け住宅の事業への投資、医療機器や医薬品に関わる企業への投資といった形もあります。
規模の大きい医療機関の再生の場面では、より踏み込んだ関与が見られることもあります。経営が悪化した病院に対して、資金の提供と経営支援を組み合わせて立て直しを図るという形です。この場合も、医療法人の運営は医師が担い、ファンド側は財務や運営の助言と資金の供給という役割にとどまります。
クリニック一施設の承継において、ファンドが買い手となることは現実的にはほとんどありません。規模が小さく、収益も院長個人の診療能力に左右されるため、投資の対象として成り立ちにくいからです。医院の承継で実際に相手となるのは、開業を考えている勤務医か、既存の医療法人がほとんどを占めます。
一方で、この言葉が医院の承継の場面で聞かれることはあります。仲介業者から「法人の買い手」という説明を受けた際に、その実体が医療法人なのか、事業会社なのか、投資を目的とする主体なのかを確認する必要があります。譲渡側としては、承継後に医院がどう運営されるのか、患者さんとスタッフの継続性が保たれるのかを判断するために、相手の性質を把握しておくべきです。
投資を目的とする主体が関与する場合、留意すべき点があります。投資期間の終わりに再び売却される可能性があるため、承継した後に運営者が再び変わることになります。患者さんにとっては主治医が二度変わることを意味し、スタッフにとっては雇用の環境が再び変わることを意味します。診療方針や地域への責任といった定性的な要素が、事業を継続する買い手ほど重視されない傾向もあります。
医院の承継においては、相手が誰であるかによって提示される条件と承継後の姿が大きく変わります。相手の属性と、その背後にある資金の性質を確認したうえで判断することをおすすめします。仲介業者に任せきりにせず、疑問があれば率直に尋ねておくべき点です。