承諾書
しょうだくしょ
承諾書とは、一定の条件や手続きを承諾したことを示す文書をいいます。契約書のように双方が権利と義務を取り決めるものではなく、一方が示した内容について相手方が同意したことを記録する性質を持ちます。医院の承継では、進行の各段階でさまざまな承諾書が必要になり、これが揃わないと手続きが前に進みません。
承継の過程で当事者間で用いられる承諾書には、いくつかの用途があります。まず独占的に交渉することへの同意です。基本合意に至る前後で、一定期間は特定の候補者とだけ交渉するという取り決めを承諾する形が取られます。次に、提示された条件を受諾する意思の表明です。金額や承継の時期について合意したことを、契約締結の前に記録する用途で用いられます。さらに、情報の開示に同意する場面もあります。デューデリジェンスにおいて、取引先や金融機関に照会を行う際に、譲渡側がその照会を承諾するという形です。
医院の承継で実務上より重要になるのが、第三者から取得する承諾書です。これが揃わなければ承継そのものが実行できないため、日程の管理において要点となります。
最も典型的なのが、賃貸人の承諾書です。テナントで診療している医院を事業譲渡で引き継ぐ場合、賃貸借契約を新しい開設者に引き継ぐには貸主の承諾が必要です。契約書に無断譲渡を禁じる条項が置かれているのが通例であり、承諾を得ずに引き継げば契約違反となります。貸主が承諾を渋る、あるいは承諾の条件として賃料の引き上げや保証金の追加を求めるという事態も起こり得ます。承継の日程を固める前に、貸主の意向を確認しておく必要があります。医院が建っている土地を借りている場合も同様です。
リース会社の承諾書も欠かせません。レントゲン装置や超音波診断装置、電子カルテといった設備をリース契約で使用している場合、その契約を引き継ぐにはリース会社の同意が必要です。会社によっては契約の引継ぎを認めず、既存の契約を解約して新たに契約を結び直すという扱いになることがあります。この場合、解約に伴う清算金が発生することもあります。契約の一覧を早い段階で作り、それぞれの残存期間と引継ぎの可否を確認しておきます。
金融機関の承諾も必要になる場面があります。医院に借入が残っている状態で承継する場合、債務をどう扱うかについて金融機関の理解が求められます。担保として不動産が設定されている場合は、その扱いについても取り決めが必要です。
そのほか、業務委託契約の相手方からの承諾、医薬品卸や検査会社との取引契約の引継ぎに関する承諾、電子カルテのベンダーからの承諾なども、個別に取得することになります。事業譲渡という形では契約が自動的に移らないため、一つずつ確認していく作業が発生します。
医療法人の出資持分を譲渡する形であれば、法人格が残るためこれらの承諾は基本的に不要になります。契約の当事者が変わらないためです。ただし契約にチェンジ・オブ・コントロール条項が置かれている場合、支配権が変わったことを理由に相手方の承諾が必要になる、あるいは契約を解除される可能性があります。この条項の有無は契約書を確認しないと分かりません。
承諾書を扱う際の実務上の注意点として、取得に時間がかかることを見込んでおく必要があります。貸主やリース会社の社内手続きに数週間を要することも珍しくありません。承継日の直前に依頼すると間に合わず、日程を組み直すことになります。デューデリジェンスの段階で必要な承諾を一覧にし、依頼の順序と期限を管理しておくことが求められます。
承諾書は形式的な書類に見えますが、一つ欠けるだけで承継が実行できなくなる性質のものです。契約書を早い段階で揃え、必要な承諾を洗い出しておくことを、医療分野に詳しい専門家と一緒に進めることをおすすめします。
承継の過程で当事者間で用いられる承諾書には、いくつかの用途があります。まず独占的に交渉することへの同意です。基本合意に至る前後で、一定期間は特定の候補者とだけ交渉するという取り決めを承諾する形が取られます。次に、提示された条件を受諾する意思の表明です。金額や承継の時期について合意したことを、契約締結の前に記録する用途で用いられます。さらに、情報の開示に同意する場面もあります。デューデリジェンスにおいて、取引先や金融機関に照会を行う際に、譲渡側がその照会を承諾するという形です。
医院の承継で実務上より重要になるのが、第三者から取得する承諾書です。これが揃わなければ承継そのものが実行できないため、日程の管理において要点となります。
最も典型的なのが、賃貸人の承諾書です。テナントで診療している医院を事業譲渡で引き継ぐ場合、賃貸借契約を新しい開設者に引き継ぐには貸主の承諾が必要です。契約書に無断譲渡を禁じる条項が置かれているのが通例であり、承諾を得ずに引き継げば契約違反となります。貸主が承諾を渋る、あるいは承諾の条件として賃料の引き上げや保証金の追加を求めるという事態も起こり得ます。承継の日程を固める前に、貸主の意向を確認しておく必要があります。医院が建っている土地を借りている場合も同様です。
リース会社の承諾書も欠かせません。レントゲン装置や超音波診断装置、電子カルテといった設備をリース契約で使用している場合、その契約を引き継ぐにはリース会社の同意が必要です。会社によっては契約の引継ぎを認めず、既存の契約を解約して新たに契約を結び直すという扱いになることがあります。この場合、解約に伴う清算金が発生することもあります。契約の一覧を早い段階で作り、それぞれの残存期間と引継ぎの可否を確認しておきます。
金融機関の承諾も必要になる場面があります。医院に借入が残っている状態で承継する場合、債務をどう扱うかについて金融機関の理解が求められます。担保として不動産が設定されている場合は、その扱いについても取り決めが必要です。
そのほか、業務委託契約の相手方からの承諾、医薬品卸や検査会社との取引契約の引継ぎに関する承諾、電子カルテのベンダーからの承諾なども、個別に取得することになります。事業譲渡という形では契約が自動的に移らないため、一つずつ確認していく作業が発生します。
医療法人の出資持分を譲渡する形であれば、法人格が残るためこれらの承諾は基本的に不要になります。契約の当事者が変わらないためです。ただし契約にチェンジ・オブ・コントロール条項が置かれている場合、支配権が変わったことを理由に相手方の承諾が必要になる、あるいは契約を解除される可能性があります。この条項の有無は契約書を確認しないと分かりません。
承諾書を扱う際の実務上の注意点として、取得に時間がかかることを見込んでおく必要があります。貸主やリース会社の社内手続きに数週間を要することも珍しくありません。承継日の直前に依頼すると間に合わず、日程を組み直すことになります。デューデリジェンスの段階で必要な承諾を一覧にし、依頼の順序と期限を管理しておくことが求められます。
承諾書は形式的な書類に見えますが、一つ欠けるだけで承継が実行できなくなる性質のものです。契約書を早い段階で揃え、必要な承諾を洗い出しておくことを、医療分野に詳しい専門家と一緒に進めることをおすすめします。